日本腹部救急医学会雑誌
Online ISSN : 1882-4781
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症例報告
保存的治療により治癒した魚骨による小腸穿通の1例
八木 康道伊井 徹
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キーワード: 魚骨, 小腸穿通, 保存的治療
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2013 年 33 巻 8 号 p. 1341-1344

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抄録
症例は74歳,男性。右下腹部痛を主訴に当院を受診した。右下腹部に限局して腹膜刺激症状を認めた。腹部CTにて回腸に約1cmの高吸収の線状陰影と周囲の脂肪濃度上昇を認めた。腹水やfree airは認められず,魚骨による小腸穿通および限局性腹膜炎と診断した。絶食と抗生物質による保存的治療を行った。腹痛および腹部所見の改善を認め,入院後第5病日のCTで魚骨が上行結腸へ移動したことを確認し経口摂取開始となった。第11病日のCTでは魚骨は体内には確認されず,体外に排出されたと考えられ退院となった。魚骨による小腸穿通には,保存的治療が奏効し魚骨が体外に排出される症例も存在し,その診断や経時的な経過観察においてCTが非常に有用であった。
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© 2013, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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