日本腹部救急医学会雑誌
Online ISSN : 1882-4781
Print ISSN : 1340-2242
ISSN-L : 1340-2242
症例報告
閉塞性大腸癌に対し人工肛門造設術後に,腹腔鏡下根治術を施行した2例
入村 雄也佐々木 邦明川村 武
著者情報
ジャーナル フリー

2013 年 33 巻 8 号 p. 1359-1361

詳細
抄録

閉塞性大腸癌は,腸閉塞症状を伴うため適切なタイミングで治療を要する病態である。できれば術前の減圧を図り,一期的に手術を行うことが望ましい。腸閉塞症状の改善により腹腔鏡による根治術が可能であったとの報告もされているが,減圧困難で全身状態の不良な場合には,緊急で人工肛門造設術を行わなければならない症例もある。今回,緊急人工肛門造設術後に,腹腔鏡下で根治術を施行し得た2例を経験した。減圧後の根治術の際に術野の妨げにならないよう人工肛門造設部を工夫したことによって,腹腔鏡下で手術を施行することは可能であった。

著者関連情報
© 2013, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
前の記事 次の記事
feedback
Top