日本腹部救急医学会雑誌
Online ISSN : 1882-4781
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原著
絞扼性イレウスの診断精度と治療成績
川瀬 寛植村 慧子仙丸 直人湯浅 憲章
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2015 年 35 巻 5 号 p. 543-548

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抄録

絞扼性イレウスは早期診断と手術適応の判断が重要である。CT診断を中心とした診断精度と治療成績について検討した。対象は2008年から2013年までにイレウスで入院を要し,悪性腫瘍,ヘルニア関連などを除いた263例とした。結果は,絞扼性イレウスの診断で緊急手術を施行した44例中41例が絞扼性イレウスで,陽性的中率は93.2%,保存治療を選択した219例中,最終的に絞扼性イレウスであった症例が8例存在し,陰性的中率は96.3%であった。診断精度としては正診率95.8%,(感度83.7%,特異度98.6%)であった。合併症による死亡は,緊急手術群の敗血症による1例のみであった。絞扼性イレウスではClosed-loop sign,腸間膜の収束・浮腫像,造影効果減弱の特徴的CT所見の陽性率が有意に高く,早期診断および治療成績向上のためには,これらの所見を確実に読影することが肝要であると考えられた。

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© 2014, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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