2016 年 36 巻 4 号 p. 749-752
症例は64歳,男性。嘔吐,発熱を主訴として受診した。腹部CTにて後腹膜両側に及ぶ気腫像と膿瘍形成を認めた。保存的加療を行ったが,膿瘍は増大傾向であったため,経皮的後腹膜膿瘍ドレナージ術を施行した。しかし,ドレナージが不十分であったため,開腹洗浄ドレナージ術を施行した。明らかな原因は不明であり,広範囲に及ぶ特発性後腹膜膿瘍と診断した。抗菌薬投与,ドレナージ治療を継続し,入院後4ヵ月目に退院となった。比較的まれな広範囲に及ぶ特発性後腹膜膿瘍を経験したので報告する。