2016 年 36 巻 5 号 p. 973-977
症例は77歳,女性。上行結腸癌の手術目的に当院入院中であった。術前に1度腸重積をきたしたが,内視鏡的に整復できたため,待機的に手術予定とした。しかし手術前日に,突然の嘔吐と腹痛を訴えた。腹部単純CT検査で,上行結腸に層構造と腸間膜の浮腫状変化を認め,上行結腸癌に起因した腸重積症と診断し,同日,緊急開腹手術を施行した。術中所見では,上行結腸に腫瘍を先進部とした腸重積症を認めたが,腸管壊死や穿孔の所見は認めず,右半結腸切除術を施行した。術後経過は良好で,術後17日目に退院した。