2017 年 37 巻 4 号 p. 565-570
【目的】小腸閉塞症の診断と治療方針決定のため水溶性造影剤(ガストログラフィン®)での消化管造影検査の有用性を検討した。【対象と方法】:2008年1月より2015年12月までに単純性小腸閉塞症で,保存的治療後ガストログラフィン®による消化管造影検査を施行した連続した878例を対象とし,臨床経過を検討した。造影所見により完全型小腸閉塞症(Ⅰ型・Ⅱ型;手術療法),不完全型小腸閉塞症(ⅢA型・ⅢB型;保存治療)に分類した。【結果】:Ⅰ型+Ⅱ型は135例(15%),ⅢA型+ⅢB型は743例(85%)。手術症例の手術までの平均日数は2.1日。ⅢA型の経口摂取開始日,入院日数は2.6日,10.6日,ⅢB型は2.1日,8.5日であった。【結語】:ガストログラフィン®による造影検査で,完全小腸閉塞症は早期に手術を行うことができた。不完全小腸閉塞症は早期に腸閉塞が解除され,早期経口摂取開始,在院日数の短縮につながった。