2017 年 37 巻 5 号 p. 723-727
重症急性膵炎(severe acute pancreatitis:以下,SAP)は,播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation:以下,DIC)を合併する疾患の1つである。近年,DIC治療薬として遺伝子組換え型ヒト可溶性トロンボモジュリン(リコンビナントトロンボモジュリン製剤;recombinant human soluble thrombomodulin:以下,rTM)が本邦において開発され,臨床応用されている。当施設におけるDIC合併SAP患者の臨床成績とrTMによる治療成績を検討した。SAP患者の約50%にDICを合併した。DIC合併SAP患者の90%以上に臓器障害を合併し,被包化壊死を約40%に認めた。rTMによるDICの離脱効果が示唆されたが,有効性と安全性を評価するためには,更なる質の高い研究が望まれる。