日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
8個のPTP誤飲を内視鏡的に摘出した1例
加納 由貴淺井 哲松尾 健司竹下 宏太郎一ノ名 巧赤峰 瑛介藤本 直己山口 拓也城田 哲哉
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2018 年 38 巻 4 号 p. 727-731

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抄録

症例は92歳の女性。Press through package(以下,PTP)を誤飲しその後呼吸苦・胸痛が出現し当院へ救急搬送された。胸腹部CTで食道・胃内に7個のPTPを認め緊急内視鏡的異物摘出術を施行した。内視鏡を挿入すると実際には食道・胃内にそれぞれ4つ合計8つPTP異物を確認し,摘出した。翌日胸腹部CT・上部消化管内視鏡検査でPTPが小腸・大腸含め消化管内に残存していないことを確認した。PTP誤飲は消化管穿孔を起こす危険があり緊急内視鏡的異物摘出術の適応となる救急疾患である。今回われわれは1つの症例で8個のPTPを誤飲した希少な症例を経験した。実際には胸腹部CTで想定された数よりも多くのPTPが摘出されており,PTP誤飲ではCTでは検出されないPTPの存在を念頭に置いて処置および経過観察をする必要があると考えられた。

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© 2018, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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