日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
外傷初期診療で骨盤骨折を指摘しえなかった外傷性腸間膜損傷の1例
小西 智規
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2018 年 38 巻 4 号 p. 733-737

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抄録

症例は39歳男性。作業中に鉄板に挟まれ受傷し救急搬送された。来院時ショックではなかったが,腹部疼痛が著明で仰臥位をとれず左側臥位であった。FASTは陽性,CT検査で腰椎横突起骨折,腸骨骨折,腹腔内出血を疑う所見を認め緊急手術を施行した。約15cmの小腸腸間膜の断裂を認め,空腸静脈の枝と考えられる静脈性出血を認めた。止血し,他臓器損傷合併なきことを確認し手術を終了した。術後バイタルは安定していたが術翌日の腹部X線撮影で恥骨結合の開大を認めopen book型骨盤骨折と診断した。初期診療で仰臥位での診察,検査を行うことができなかったことが骨盤骨折を指摘し得なかった要因と考えられた。術後仰臥位をとることができfollow upのX線撮影を読影することで骨盤骨折の診断が可能であった。高エネルギー外傷では常に合併損傷を念頭に置き,初期診療のみならず入院後も注意深く対応することが重要と考えられた。

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© 2018, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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