日本腹部救急医学会雑誌
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原著
腹部手術歴のない腸閉塞に対する治療方針の検討
雫 真人丸山 浩高
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2019 年 39 巻 3 号 p. 509-514

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抄録

腹部手術歴のない腸閉塞に関する治療方針について検討した。2010年から2016年の間に当院に入院した腸閉塞898例を対象に検討した。腹部手術歴のない腸閉塞は59例で,うち34例(57.6%)に手術を施行し,23例(39.0%)は緊急手術を要した。平均手術時間は,開腹手術(18例)は85.2分,腹腔鏡手術(16例)は74.9分であった。閉塞機転は,バンド形成が14例(41.2%)で最多であった。一方で,腹部手術歴のある腸閉塞839例のうち,160例(19.1%)に手術を施行し,70例(8.3%)が緊急手術を要した。平均手術時間は,開腹手術(130例)は96.6分,腹腔鏡手術(30例)は125.9分であった。閉塞機転は,腸管同士・腹膜・間膜の癒着が83例(51.9%)で最多であった。腹部手術歴のない腸閉塞は緊急手術が多いものの閉塞機転の点から難易度の高い操作が不要な場合が多く,腹腔鏡手術も選択肢の1つとなりうる。

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© 2019, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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