2019 年 39 巻 4 号 p. 719-721
症例は74歳の男性。義歯を誤飲したために近医を受診した。内視鏡的に義歯の摘出を試みるも困難であり,当院に紹介受診した。上部消化管内視鏡検査で胸部下部食道に義歯が確認されたが,経口的な摘出は食道穿孔の危険があり困難と考えられた。内視鏡下に義歯を胃内に落とした後に腹腔鏡・内視鏡合同手術(laparoscopy and endoscopy cooperative surgery:以下,LECS)で摘出する方針とした。内視鏡鉗子で義歯を把持し,腹腔鏡下に胃前壁を切開して義歯を摘出した。術後経過は良好であり,第15病日に退院した。内視鏡による異物除去の手技とLECSを併用することで開胸および開腹手術を回避することが可能となり,低侵襲で有用な治療法と考えられた。