日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
腹腔鏡下修復術を施行した左傍十二指腸ヘルニアの1例
高橋 利明山野 寿久工藤 泰崇黒田 雅利高木 章司池田 英二辻 尚志
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2019 年 39 巻 5 号 p. 891-895

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抄録

症例は34歳の男性で,突然の左側腹部痛を主訴に発症から1時間後に来院した。腹部造影CTで,左側腹部に拡張した小腸が下腸間膜静脈を腹側へ圧排する形で存在し,造影不良域を認めた。左傍十二指腸ヘルニアによる絞扼性腸閉塞と診断し,発症より5時間で緊急手術を施行した。Treitz靭帯の左側に陥入していた約50cmほどの小腸は容易に還納することができ,ヘルニア門を縫合し閉鎖を行った。術後経過は良好で,術後4日目に退院した。術前の腹部造影CT から本疾患に特徴的な所見が得られ,早期診断が可能であった。過去の報告においても本疾患の診断は比較的容易で,血流障害による腸切除のリスクも低いため,腹腔鏡下手術は本疾患に対する有用な治療法と考えられた。

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© 2019, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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