2019 年 39 巻 5 号 p. 959-962
胆囊癌を合併した総胆管囊腫の術後に右肝動脈仮性動脈瘤破裂をきたし,経カテーテル的動脈塞栓術(transcatheter artery embolization:以下,TAE)で救命した1例を経験した。症例は73歳の男性で精査で胆囊癌を合併した総胆管囊腫(戸谷Ia型)と術前診断し,拡大胆摘・胆管切除・胆管空腸吻合術を施行した。術後,合併症なく術後10日目に退院となったが,術後24日目に吐血をきたし当院救急外来へ搬送された。ショック状態のため緊急腹部造影CT検査を施行したところ胆管空腸吻合部で消化管内腔への造影剤の漏出が認められ,同部位での出血と診断し止血目的でTAEを施行した。腹腔動脈造影で胆囊動脈結紮部の右肝動脈に仮性動脈瘤と消化管内への造影剤の漏出が認められ,microcoilで塞栓し止血した。術後33日目に施行したangioCTでは動脈瘤は完全に消失し術後36日目に退院となった。