2019 年 39 巻 5 号 p. 989-991
症例は75歳男性。右鼠径部の膨隆が増悪したため来院した。腹部CT,エコーで盲腸から連続し,大腿輪を通過してヘルニア囊に至る管状構造物を認めた。大腿ヘルニアの虫垂嵌頓すなわちDe Garengeot herniaが強く疑われ,緊急手術を行った。虫垂が嵌頓しており,先端は暗赤色に変化していた。穿孔や膿瘍形成を認めなかったため,虫垂切除を行いメッシュによる修復を行った。病理検査では虫垂に炎症性細胞の浸潤はほとんど認めず,うっ血による変化が主体であった。De Garengeot herniaでは腸閉塞を認めず,術前画像検査が診断に有用である。汚染をほとんど認めない場合はメッシュを用いた修復が可能であると考えられた。