2020 年 40 巻 3 号 p. 483-486
症例は71歳,男性。右下腹部痛を主訴に近医を受診し,急性腸炎の診断で抗生剤を処方されたが症状改善なく,2日後に当科紹介となった。来院時CT検査で糞石を伴う虫垂の腫大を認め,急性虫垂炎の診断で同日緊急手術の方針となった。術中所見で黒色変性を伴う腫大した虫垂を認め,虫垂は根部で360度捻転していた。虫垂捻転の診断で,捻転解除後に虫垂切除術を施行した。術後イレウスを認めたが,保存的加療で軽快し第8病日に退院となった。今回われわれは腹腔鏡下虫垂切除術を施行した虫垂捻転の1例を経験した。虫垂捻転は急性虫垂炎と同様の症状を呈する疾患ではあるが,早期から穿孔をきたしうる疾患であり手術加療を考慮すべきである。