日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
後腹膜気腫をきたした重症急性膵炎の1例
権田 紘丈伊藤 哲平松 和洋柴田 佳久青葉 太郎有元 淳記
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2020 年 40 巻 4 号 p. 585-588

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抄録

症例は68歳男性。数日前から腹部不快感を自覚。意識レベルの低下が出現し当院救急外来へ搬送された。当院到着時Glasgow coma scale=E1V1M1,血圧77/58mmHg,脈拍118回/分であった。CTで胃および膵周囲・後腹膜に気腫像を認めた。重症急性膵炎の可能性を第一に考えたが,消化管穿孔を否定し得ず,緊急手術を施行した。開腹所見で消化管に明らかな穿孔所見は認めなかった。膵臓は全体に腫大し,膵臓周囲に脂肪壊死および赤褐色腹水を認め,術中所見で膵炎による後腹膜気腫と診断した。腹腔内洗浄の後,網囊内にドレーンを留置した。術後は全身管理およびドレーン管理を行った。状態安定に伴い,ドレーン留置のまま術後73日目に自宅退院となった。膵炎による後腹膜気腫をきたした症例の報告は少なく,治療法も確立されていない。若干の文献的考察を加えて報告する。

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© 2020, Japanese Society for Abdominal Emargency Medicine
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