日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
緩徐な経過を呈した特発性胆囊穿孔の1手術例
茂内 康友岩下 幸平
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2021 年 41 巻 1 号 p. 67-70

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抄録

症例は81歳の男性。1ヵ月前から下痢,7日前からの腹痛を主訴に当院救急外来を受診した。診察時,腹部全体の圧痛と反跳痛を認めた。腹部CT検査で胆囊の虚脱と多量の腹水貯留を認めた。胆囊結石や腹腔内遊離ガス像は認めなかった。診断目的に腹水穿刺を施行し胆汁様腹水を認め,胆囊穿孔による胆汁性腹膜炎の診断で同日緊急手術を施行した。術中所見で胆囊底部に40mm大の穿孔と腹腔内全体に多量の胆汁様腹水と白苔の付着を認め胆汁性腹膜炎に一致する所見を呈していた。手術は胆囊摘出術と洗浄ドレナージ術を施行し,術後の経過は良好であった。術中所見と切除標本,病理所見から特発性胆囊穿孔と診断された。今回,緩徐な経過を呈した特発性胆囊穿孔に対して緊急手術を施行した症例を経験した。

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© 2021, Japanese Society for Abdominal Emergency Medicine
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