2021 年 41 巻 5 号 p. 331-334
症例は91歳の女性。突然の上腹部痛で近医を受診し,同部に圧痛を伴う腫瘤を触知したため精査加療を目的に当院紹介となった。腹部CTで腫大した胆囊を認めた。頸部から胆囊管の狭小化と内方偏位を認め,胆囊捻転を疑い腹腔鏡下胆囊摘出術を施行した。術中所見で胆囊は不完全に捻転しており摘出標本では胆囊底部を主座とする腫瘍性隆起性病変を認めた。病理組織では,胆囊は捻転による梗塞性変化を示していた。胆囊底部の腫瘍性病変は腺扁平上皮癌であった。胆囊捻転症を契機に胆囊腺扁平上皮癌が診断されることは非常にまれであり報告する。