2021 年 41 巻 5 号 p. 335-338
症例は81歳女性。2年前に当科で経会陰的直腸脱手術を施行されたが,術後数ヵ月で直腸の再脱出を繰り返していた。くしゃみをした後に肛門から腸管が脱出したため当科を受診した。来院時,肛門から小腸が約1m脱出しており,経肛門的小腸脱出を伴った直腸穿孔の診断で緊急開腹手術を施行した。直腸前壁に径3cmの穿孔部を認め,同部から小腸が脱出していた。肛門側と腹腔内から愛護的に小腸を腹腔内に還納し,穿孔部は経肛門的に単純縫合閉鎖を行った。さらに穿孔部口側で直腸を切離し,単孔式人工肛門造設術を行い,残存直腸は穿孔部の補強目的で子宮と縫合した。術後は合併症を認めず,第20病日に退院となった。術後は直腸脱を認めず経過している。