2021 年 41 巻 5 号 p. 355-357
症例は81歳男性。左下腹部痛を主訴に近医を受診した。内服による抗菌薬加療で改善に乏しく,発症12日目に当院紹介受診となった。腹部骨盤部CT検査で異物によるS状結腸穿通と診断され,入院となった。異物は形状と問診から魚骨が疑われた。下部消化管内視鏡検査で魚骨の摘出を行い,その後保存的加療で改善を認め,魚骨摘出後5日目に軽快退院した。下部消化管穿孔および穿通の症例においても,手術を行わず,保存的加療が奏効する症例もあることを念頭に置き,治療方法を選択するべきである。