日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
脾損傷術後から30年以上経過し腹膜腫瘤として認められた脾症の1例
小嶌 慶太横田 和子山梨 高広佐藤 武郎内藤 剛
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キーワード: 脾症, incidentaloma, 脾損傷
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2026 年 46 巻 3 号 p. 438-441

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抄録

50歳台,男性。腹部外傷の既往がある。近医より食思不振の精査加療目的に当院を紹介受診した。腹部造影CT検査で臍部の左右に均一に造影される腹膜腫瘤を認め,腹部超音波検査では低エコー腫瘤として認められた。画像検査からは腹腔内悪性疾患が疑われたため,病理診断を目的に腹腔鏡下生検を施行した。腫瘤性病変は大網に覆われて腹壁に埋没し,暗赤色で易出血性であった。病理学的検査では赤脾髄と白脾髄を有する脾臓組織が認められ,外傷の既往から脾症と診断した。術後経過は良好で術後6日目に退院した。脾症はincidentalomaとして発見されることが多く,脾外傷や脾摘の既往から本症を想起できれば非侵襲的検査により診断を得られる可能性はあるが,診断に難渋する場合は,低侵襲な診断手法として腹腔鏡下生検が有用である。

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