日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
Richter型小腸嵌頓を併発したde Garengeotヘルニアの1例
村松 秀樹渡邊 将広林 英司河原 健夫桐山 宗泰陸 大輔
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2026 年 46 巻 5 号 p. 636-639

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抄録

症例は89歳,女性。3日前からの心窩部痛,食思不振を主訴に近医を受診した。症状改善がないため当院消化器内科を受診したところ,大腿ヘルニア嵌頓の疑いで当科へ紹介となった。右鼠径部に疼痛を伴う腫瘤を認め,CT検査所見から腸閉塞を伴う右大腿ヘルニア嵌頓と診断した。徒手整復困難であり同日緊急手術を施行した。大腿輪に嵌頓したヘルニア囊を認め,切開して内部を観察すると小腸壁が嵌頓していた。用手的に嵌頓を解除し,小腸部分切除を行った。ヘルニア囊を完全離断しようと深部を観察したところ,虫垂も嵌頓していた。虫垂切除を行い,最後にMcVay法でヘルニア修復を施行した。Richter型小腸嵌頓を併発したde Garengeotヘルニアの症例は非常にまれであるが,ヘルニア囊内に複数の臓器が嵌頓している場合があることは念頭におくべきである。

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