2026 年 46 巻 6 号 p. 649-654
【はじめに】S状結腸軸捻転症(SV)は再発率が高く,国際ガイドラインでは整復後の同一入院中の待機的S状結腸切除が推奨されるが,frailtyから手術適応は慎重に判断される。本研究では手術症例を緊急手術群と待機手術群に分け検討した。【方法】2008〜2025年にSVに手術を施行した27例を緊急手術群(16例)と待機手術群(11例)に分け患者背景と手術成績を後方視的に比較した。【結果】緊急手術群で予後栄養指数(PNI)が低値だった。待機手術群は全例で内視鏡的整復後に待機手術を行い,全例一期的吻合が可能で人工肛門造設はなく,緊急手術群では13例で造設を要した。術後合併症(CD≧Ⅱ)は緊急手術群で多い傾向を認め,在院日数中央値も緊急手術群で有意に長かった(28日 vs 16日)。【結論】SVに対する待機手術は一期的吻合と人工肛門回避につながり合併症も少なく有用な治療戦略と考えられた。