2007 年 13 巻 2 号 p. 55-68
新しい知識を得る,欲しい情報を探し出す,このような目的のために学校教育の場で又は家庭学習ほかに際し,パーソナルコンピュータ(パソコン)とインターネット技術を利用して特定のWebページ(ウェブページ)上にアクセスする機会が多くなった。しかしながらこのようにしてウェブページ上から得られる情報は,はたしてどれも正しいのだろうか。ウェブページ上のデータの信頼性は,どのようにして決められるのだろう,ウェブページ上のデータの信頼性を決める判断基準は何だろうか。本研究では,ウェブページ上の情報にはどのような種類の間違いが多いか,どのようにして間違いを見出すか,どのようにすれば間違い情報の利用を避けることができるか,についての検討を試みた。ウェブページ上の記事と印刷メディア上のそれとの違いについてもふれた。またわが国におけるウェブページと外国のそれとの違いについてもごく簡単に述べた。これらをふまえて教員は学校現場で,パソコンを利用した情報検索に際し,情報リテラシー教育の一環として,児童生徒に対し「情報の見極めが正しく行えるよう」指導する必要があるとした。