2008 年 14 巻 2 号 p. 17-22
ビジネスパーソンをめざす学生には, ICTを活用した高次なメディアリテラシーが求められる。そこで, FD活動の一環として,情報技術を活用して高次な表現力を身につける方術を明らかにするため,外部講師によるモデル授業を実施した。4名の教員が外部講師と10名の学生の教授・学習行動を観察し,ビデオによる授業記録,毎時のインタビューを行った。ビデオ記録の分析により,肯定的なKR情報,徹底した問いかけや討論の促進行動が特に多いことが明らかになった。インタビュー分析からは,素材の選択やテーマの吟味,既存の作品の批判的考察を重視していることが明らかになった。これらの知見により,メディア論系及びコミュニケーション論系科目のシラバス改善や関連するカリキュラム体系を見直すことができた。