教育メディア研究
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児童の情報活用能力を育成するために開発した教科用図書の活用が「メディア・コミュニケーション科」の理解に及ぼす効果
木村 明憲浅井 和行
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2018 年 25 巻 1 号 p. 61-74

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抄録
本研究では,小学校における情報活用能力を育成する教科「メディア・コミュニケーション科」(以下MC科)の教科用図書(以下教科書)を開発した。教科書を開発する際は,本教科の基本方針である「21世紀型情報活用能力の育成」「メディアとコミュニケーションを一体とした指導」「課題解決を主体とした指導」と情報活用能力を育成する上で重要な「教科横断的な指導」の4点に重点を置いた。これらの重点を教科書の紙面構成に反映することで,教員にとっては「21世紀型情報活用能力の育成」「メディアとコミュニケーションを一体とした指導」に対する理解を深めたり,指導がしやすくなったりするといった効果が見られた。しかし「課題解決を主体とした指導」「教科横断的な指導」についての紙面構成に課題が見られた。また,児童にとっては,全ての重点で肯定的な回答の割合が高く,開発した教科書を参照しながら授業を受けることで学習内容の理解に及ぼす効果が確認された。
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© 2018 日本教育メディア学会
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