教育メディア研究
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ラジオ局による高校生を対象としたメディア・リテラシー育成プログラムの再検討と評価
後藤 心平齋藤 玲佐藤 和紀堀田 龍也
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ジャーナル オープンアクセス

2019 年 25 巻 2 号 p. 13-27

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抄録

後藤ら(2016)は,ラジオ局が主催する高校生のメディア・リテラシーの育成プログラムを開発して実施し,高校生のメディア・リテラシーの育成に有効であることを確認した。しかしながら,このプログラムは長期間にわたる多種多様な活動が含まれていることから,多くの時間的,人的資源を要するという課題があった。これはラジオ局の負担が大きいことを意味し,他のラジオ局による実施可能性の障壁となり得る。そこで,本研究では,後藤ら(2016)のプログラムを再検討し,より時間的,人的資源を要せず,かつラジオ局だからこそ取り組み可能なプログラムを開発,実施し,その有効性を検証した。その結果,後藤ら(2016)の約半分(3か月・約13時間)で実施可能なプログラムを開発し,高校生のメディア・リテラシーの育成に有効だったことが示唆された。本研究により,後藤ら(2016)で課題となっていたラジオ局の負担を軽減し,かつラジオ局だからこそ実施できる活動で構成された当該プログラムの育成の有効性が確認され,他のラジオ局による実施可能性が高まった。

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© 2019 日本教育メディア学会
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