抄録
本研究では,MR(複合現実, Mixed Reality)を活用した中国語学習教材を開発し,補助教材と組み合わせた授業の効果を検証した。日本語母語話者の中国語初級学習者23名を対象に3回の授業を実施し,理解度テスト,自由記述アンケート,半構造化インタビューを通じて学習者による評価を収集,分析した。その結果,MR教材は「学習意欲の向上」や「動詞理解の促進」などの利点を持つ一方,「操作の難しさ」や「発音認識の精度」などの課題も指摘された。中でも,インタラクティブな動作を伴うセクションが最も高く評価され,身体を用いた学習が理解の深化に有効であることが示唆された。本研究の成果は,MRを活用した語学学習の可能性を示すとともに,今後の教材開発および授業設計に向けた実践的な示唆を提供するものである。