抄録
情報化の進展とともに、学校現場においても多様なメディアが導入され、学習環境も大きく変化した。このような状況下において、映像情報を「使い手」の立場から効果的に活用していく能力の育成が重視されるようになってきた。そのため、1985年より基礎的な調査研究を開始し、新しい能力形成をめざす実証的な研究に取りかかった。その結果、メディアミックスの手法を有効に活用することで、「洞察力」「探索力」「発信力」といった新たな映像能力の育成が可能であることが実証できた。そこで、これらの能力項目をベースに、学習指導要領との整合性に十分留意して、情報の「受け手」「使い手」「作り手」の三領域と六視点(理解、洞察、探索、発信、構成、創作)からなる新しい映像教育カリキュラムを再編成した。