抄録
昨今の動画コミュニケーション時代において,動画を縦型で撮影することが当たり前となった。この縦型と,従来の横型の動画では,撮影範囲が異なることから,同一内容・意図であったとしても,伝達される印象や情報が異なりえる。本研究では,PR目的の動画(以下,PR動画)を題材に,1)同じ対象を撮影した縦型と横型の動画の印象および内容の理解度の違いを明らかにすること,2)PR効果が高いのは横型の動画か縦型の動画かを明らかにすること,の2点を目的とする。大学1年生に対して,授業の魅力を紹介する横型・縦型2本のPR動画の提示実験を実施した結果,本研究で提示したPR動画(授業の魅力紹介)のように,多数が集まって活動をする状況を撮影した動画においては,横型のほうが,動画で紹介した内容に興味を持ってもらいやすく,PR効果が高い可能性が示された。