日本教育メディア学会研究会論集
Online ISSN : 2435-0729
Print ISSN : 1344-8153
学術論文のマンガ化が読者の興味と理解に与える影響の検証
浦田 航介勝間田 武治塩尻 亜希
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研究報告書・技術報告書 オープンアクセス

2026 年 60 巻 p. 193-201

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抄録
研究成果の社会還元が求められる中,専門性の高い学術論文を非専門者に届ける手法が課題となっている。本研究は,論文をマンガ形式で提示することが読者の興味および理解に与える影響を明らかにするとともに,どのようなマンガ表現要素が効果に寄与するかを検討することを目的とする。同一内容の論文をテキスト形式とマンガ形式で提示し,脳波測定とアンケートを用いて比較実験を行った。その結果,マンガ形式は読者にとって身近な内容において興味喚起に有効であり,理解促進においても一定の効果が確認された。加えて,手塚治虫,石ノ森章太郎,藤子・F・不二雄のマンガ論を参照した定性分析により,視覚的表現が読みやすさや興味の喚起に寄与することが示唆された。一方で,学術的厳密性とマンガ表現の両立には,表情やコマ割りなどの表現設計が課題として残った。今後は生成AIを活用した制作効率の向上と表現の質の両立を目指す必要がある。
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