抄録
参議院議員はどのような政策活動を行い,どのような利益を代表しているのであろうか? 日本の二院制には権限関係が対等であり選出方法が両院で異なるという特徴が存在し,両院を横断する形での政党組織の形成を促す。また選挙区定数などの選挙制度の違いは,衆参両院議員間の政策的関心の相違を生み出すであろう。この視点を踏まえ,本論文では自民党政務調査会内における参議院議員の政策活動を分析し,強い第二院の存在が戦後日本の政党政治を形づくってきたことを明らかにした。 具体的には,自民党政務調査会部会名簿をデータ化し,衆参両院議員の部会所属パターンを比較した。その結果,参議院議員は内閣部会や社会部会,地方行政部会などの部会に所属しがちであり,全国規模の利益団体や都道府県の利益といった衆議院議員とは異なる利益代表を行っていたことが示唆された。