日本原子力学会誌ATOMOΣ
Online ISSN : 2433-7285
Print ISSN : 1882-2606
解説
原子力発電所の設計と評価における地震安全の論理
大橋 弘忠
著者情報
解説誌・一般情報誌 フリー

2010 年 52 巻 11 号 p. 732-736

詳細
抄録

 我が国では近年,いくつかの原子力発電所で設計想定を超える大きな地震動がもたらされたが,地震による被害は軽微なものであり,原子力発電所の安全は確保された。それにもかかわらず,国民の間では設計想定を少しでも超える地震動が発生すると原子力発電所の多くの設備が損傷するのではないかという懸念が拡がり,地震に対する原子力発電所の安全性を改めて見える形にしていくことが求められている。これを受けて,日本原子力学会原子力発電所地震安全特別専門委員会では,安全分科会において,地震に対する安全確保の基準,考え方,評価の方法など多方面からの再検討を行い,地震安全の論理を取りまとめたのでその概要を紹介する。

著者関連情報
© 2010 一般社団法人 日本原子力学会
前の記事 次の記事
feedback
Top