日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌
Print ISSN : 2186-9545
原著
当センターで治療経験した家族性非髄様甲状腺癌(familial nonmedullary thyroid cancer:FNMTC)症例の検討
桝野 絢子榎本 圭佑長井 美樹島津 宏樹武田 和也原田 祥太郎榎本 敬恵田仲 由佳松田 忠司今西 啓子伏見 博彰坂田 義治岡田 倫之
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2013 年 30 巻 4 号 p. 299-304

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抄録

同時期に甲状腺癌が発見された家族性非髄様甲状腺癌(familial nonmedullary thyroid cancer:FNMTC)の3症例を経験したので,家系調査を行った。症例は37歳・女性,63歳・女性(母),41歳・女性(姉)の3名の家族で,画像所見と病理所見について比較し,その特徴を調べた。超音波画像では2cm以下の多発する腫瘤像を認め,粗大な石灰化を伴うものや小さなものでは比較的同じような類円形を呈していた。CT画像所見では石灰化を伴う腫瘤を両葉に認めた。病理学的所見では両葉に多発する腫瘤像を認め,個々の腫瘤は緻密な線維形成を伴っており,これらの所見は画像所見に反映されていたと考えられる。1症例の中で個々の腫瘤像の特徴が類似した多発する甲状腺乳頭癌をみた場合,FNMTCと考え,入念に家族歴を問う必要があると考える。

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