2014 年 31 巻 2 号 p. 83-86
ダヴィンチシステムによるロボット支援手術は高解像度三次元ハイビジョンシステムによるすぐれた視野,7自由度を有するロボットアームおよび多関節鉗子,コンピュータ―制御された容易な操作性により,非常に大きな潜在能力を有する手術手技である。しかし,機器の特性上の弱点も多数存在し,未だ完成したものではなく発展途上の手術である。近い将来には,現時点における弱点を克服した新機器が登場することが予想される。一方,われわれが解決すべき医療制度や教育制度などの問題点も山積している。機器の進化に遅れることなく,各学会が精力的にこれらの課題に取り組んでいくことが求められる。