日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌
Online ISSN : 2758-8777
Print ISSN : 2186-9545
特集2
ATA甲状腺髄様癌取扱いガイドラインと日本のMEN2診療の現状
櫻井 晃洋
著者情報
ジャーナル フリー HTML

2015 年 32 巻 4 号 p. 267-273

詳細
抄録

米国甲状腺学会は2015年6月に甲状腺髄様癌の診療に関するガイドラインを改訂して公表した。2009年に公開した内容と比較すると,RET遺伝子変異のリスク分類の変更や疾患分類の変更など,いくつか大きな変更がなされている。また診断や治療についてのアルゴリズムも,基本的な考え方には大きな変化はないものの,より簡潔な形で提示されており,甲状腺髄様癌の診療に標準化に非常に参考になるものである。ただ,米国で推奨される内容は,わが国の医療の現状とは必ずしも合致しないものもある。わが国においても,米国をはじめとした海外のガイドラインの動向を参考にしつつ,わが国の実態に即し,かつエビデンスに基づいた診療の標準化が求められる。

著者関連情報

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top