2016 年 33 巻 4 号 p. 219-222
臨床確認試験,高度医療,先進医療Aで長期間行われてきた甲状腺良性疾患に対する内視鏡下甲状腺部分切除,腫瘍摘出術と内視鏡下バセドウ甲状腺全摘(亜全摘)術が,2016年4月にようやく保険収載された。本術式を先進医療で実施してきた施設が中心となって,関連学会などから「安全な手術導入のための内視鏡下甲状腺手術の見解」などを示し,本術式を安全に普及する体制を構築することが今後の課題である。また,手術費料では,内視鏡補助下甲状腺切除術よりも手術器具代が高価である完全内視鏡下甲状腺切除術を考慮した診療報酬点数の改定も,本術式の普及には必須と考える。今後の展望としては,完全内視鏡下および内視鏡補助下甲状腺切除術のそれぞれの利点を,患者,医療従事者と社会に周知していくことが本術式の発展に重要と考える。