日本食品保蔵科学会誌
Online ISSN : 2186-1277
Print ISSN : 1344-1213
ISSN-L : 1344-1213
テクスチャーの異なる米飯のペクチン含量とポリガラクチュロナーゼ活性量の違いについて
辻井 良政上矢 素子内野 昌孝髙野 克己
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 36 巻 4 号 p. 177-182

詳細
抄録

 本研究で,短,中および長粒種の9サンプルを用いて,精白米および炊飯米のペクチン量とペクチンの分解に関与するポリガラクチュロナーゼ活性量の検討を行った。ペクチン量は,短>中>長粒種の順で多く含まれ,精白米で291~133mg/kg(乾物)となり,炊飯米で179~89mg/kg(乾物)であった。ペクチン含量は炊飯米で減少し,分解率は40.7~33.3%で短粒種の分解率が高かった。ポリガラクチュロナーゼ活性量は,35~23 U/g(精白米)となり短粒種で高い傾向を示し,ペクチン分解率(r=0.677,p<0.05)の間に正の相関が得られた。また,米飯の硬さは,ポリガラクチュロナーゼ活性量(r=-0.908,p<0.01)とペクチン分解率(r=-0.800,p<0.05)の間に負の相関が得られた。つまり,米胚乳中のポリガラクチュロナーゼは炊飯過程中にペクチンを分解し,細胞間結着を弱め,米飯を柔らかくすると考えられた。

著者関連情報
© 2010 一般社団法人日本食品保蔵科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top