日本食品保蔵科学会誌
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カキ'刀根早生'果実のβ-D-galactosidaseの部分精製とその特性
石丸 恵茶珎 和雄上田 悦範
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2003 年 29 巻 6 号 p. 323-327

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抄録
'刀根早生'果実は, 脱渋後の肉質が柔らかく美味で生産量, 流通量共に増加している。しかしながら, '刀根早生'果実は収穫後急速に軟化することが問題となっている。そこで, 細胞壁分解酵素の一つであるβ-D-galactosidaseに注目し, 酵素の精製および特性について調査した。
'刀根早生'果実のβ-D-galactosidaseはButyl ToyopearlとMono-SカラムによりG-I画分とG-II画分が得られ, それぞれ4.2, 38.1倍に精製され1.08, 14.6%の収率であった。G-II画分のND-PAGEにおける分子量は約120kDaであり, SDS-PAGEにおいて, 約35kDaと約46kDaの2本のバンドが確認され, β-D-galactosidaseは2つのサブユニットから構成されていると思われた。G-II画分の最適pHは5.0であり, pH 5~8でほぼ安定であった。
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