Journal of Applied Glycoscience
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第13回糖質関連酵素化学シンポジウム
変異型キシラン結合ドメインを利用したキシラナーゼの機能向上
阪田 朋子宮久保 博幸長田 悠子和田 理恵子高橋 秀典八波 利恵福居 俊昭中村 聡
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2006 年 53 巻 2 号 p. 131-136

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抄録
好アルカリ性Bacillus sp. 41M-1株は,アルカリ性領域に反応の至適を有する新規なキシラナーゼ(キシラナーゼJと命名)を生産する.キシラナーゼJはマルチドメイン酵素であり,GHファミリー11に属する触媒ドメインと機能未知ドメインから構成される.キシラナーゼJのタンパク質工学検討により,この機能未知ドメインはCBMファミリー36に軸するキシラン結合ドメイン(XBD)であることがわかった.また,キシラナーゼJのXBDは不溶性キシランに結合し,それに連結した触媒ドメインによる不溶性キシランの加水分解を促進する機能を有していることが明らかとなった.キシラナーゼJのXBDのファージディスプレイを行い,不溶性キシランへの結合能を有する組換えファージの取得に成功した.次に,XBD遺伝子にランダム変異を導入し,野生型XBD提示ファージに比べて不溶性キシラン結合能が低下したファージを取得した.得られた変異体ファージの塩基配列解析の結果,Phe284,Asp286,Asp313,Trp317およびAsp318が不溶性キシランへの結合に関与していることが考えられた.また,T316Iアミノ酸置換(Thr316のIleへの置換を表す)を有するXBDを提示した変異体ファージは,野生型XBD提示ファージに比して不溶性キシラン結合能が向上していることがわかった.さらに,T316Iのアミノ酸置換の導入により,キシラナーゼJの不溶性キシラン加水分解活性が向上することが明らかとなった.
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© 2006 by The Japanese Society of Applied Glycoscience
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