Journal of Applied Glycoscience
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アルカリ条件下で安定なヤマイモ由来 β-アミラーゼの精製とその性質について
千葉 養伍桑島 隆裕
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2006 年 53 巻 4 号 p. 273-275

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抄録
ヤマイモ(ナガイモ)からアルカリ性条件下で安定なβ-アミラーゼを精製し諸性質の検討を行った.ヤマイモ(ナガイモ)磨砕物の可溶画分から,セタブロン処理,硫安分画(60―80%),α-CD-Sepharose CL-4B(Fig. 1)およびDEAE-Sephacelカラムクロマトグラフィーにより,分子質量56 kDaを示す電気泳動的に均一な酵素標品を得た(Fig. 2).この酵素は4°C,24時間の処理条件下ではpH 4.0―12.0の範囲で安定であった(Fig. 3).また,4°C,pH 9.5の条件下では2カ月後においても40%の活性を保持したが,pH 5.0においては20%以下であった(Fig. 4).至適pH(5.6),反応生成物(β-マルトース)等の諸性質についてはこれまで報告されたヤマイモβ-アミラーゼと類似しており,pH安定性のみ特異的であった.本酵素の熱安定性は高くなく,アルカリ性条件下での安定性だけが優れていることから,β-アミラーゼの分子構造と安定性との関係を検討する一つのモデルになると思われる.
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© 2006 by The Japanese Society of Applied Glycoscience
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