Journal of Applied Glycoscience
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第15回糖質関連酵素化学シンポジウム
大腸菌YicI(α-xylosidase)の基質認識機構
奥山 正幸カン ミンソン矢追 克郎三石 安森 春英木村 淳夫
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2008 年 55 巻 2 号 p. 111-118

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抄録
大腸菌YicIはα-xylosidaseは,GH31のなかで最も研究が行われている酵素の一つであり,立体構造解析,生化学的な研究が数多く行われている.YicIの酵素反応の至適pHは7.0,pH安定領域,温度領域はそれぞれ4.7-10.1,47°Cまでの範囲内である.YicIはGH31のα-glucosidaseと30%程度の配列類似性を示すが,YicIは厳密に非還元末端のα-xylosyl基を認識している.二つの変異酵素(TIM-barrelドメインのβ→α loop 1をα-glucosidase様に変化させたL1Chi,loop 2に位置するCys307,Phe308をα-glucosidase様シーケンスに置換したC307I/F308D)では,α-xylosidase活性が低下し,α-glucosidase活性が上昇する.YicIのプラス側サブサイトの特異性を糖転移反応受容体特異性により評価した.YicIはエカトリアルの4-OHを選択して受容体とする.またYicIの糖転移反応は1糖受容体に対しα-1,6結合の1生成物を生成する非常に特異性の狭い反応である.これら糖転移産物のうちα-D-xylopyranosyl-(1→6)-D-mannopyranose,α-D-xylopyranosyl-(1→6)-D-fructofuranose,α-D-xylopyranosyl-(1→3)-D-fructopyranoseは新規糖である.さらにα-D-xylopyranosyl-(1→6)-D-mannopyranoseならびにα-D-xylopyranosyl-(1→6)-D-fructofuranoseラット小腸α-glucosidaseに対して緩い阻害を示す.
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© 2008 by The Japanese Society of Applied Glycoscience
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