澱粉科学
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澱粉の加水分解時に生成するオリゴ糖を分解することを目的とした複合酵素系の利用
SP アマラコン石神 博貝沼 圭二
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1984 年 31 巻 1 号 p. 1-7

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抄録

 澱粉加水分解反応の際に生成し,澱粉の完全分解を困難にしているイソマルトース,パノースの分解を行う目的で,起原の異なる三種のグルコアミラーゼ,二種の枝切り酵素,二種のα-グルコシダーゼの単独および組合せによる反応を検討した. これらのうち,イソマルトース,パノースの分解には,低濃度の場合には,甜グルコシダーゼの単独およびグル識アミラーゼとの反応が最も効果的であった。 グルコアミラーゼと市販マルターゼ(Rhizopus起原のα-グル饗シダーゼと考えられる)を混合した系が高濃度でも,これらのオリゴ糖を分解するのに効果があった.これらの酵素の複合固定化系を用いた実験についても結果を述べた.また,このような固定化酵素系が澱粉の半連続加水分解法として用いられる可能性について討論した.

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© 日本応用糖質科学会
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