抄録
各種澱粉(馬鈴薯,とうもろこし,さつまいも,小麦)の5%,10%,15%糊液を,100℃ で10分間攪拌加熱による攪拌糊化と,あらかじめ100℃ で10分間攪拌加熱で2~3%濃度の予備糊液をつくり,残りの澱粉を分散させて,さらに100℃ で30分間静置加熱する静置糊化の2種の糊化方法で調製し,5℃ 保存により老化させ,両者の老化性を追跡し比較した.その結果,攪拌糊化の方が静置糊化より糊化直後の糊化度は高かった.また,静置糊化の方が攪拌糊化よりも老化が抑制されていた.この老化の抑制傾向は根茎系澱粉よりも穀類澱粉で明確に示された.