応用糖質科学
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クビレオゴノリから寒天の分離とそれのゲル化特性
田幸 正邦
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1994 年 41 巻 3 号 p. 305-310

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抄録

 沖縄産のクビレオゴノリから寒天を分離し,それの化学成分とゲル化特性を調べ,以下の結果を得た. クビレオゴノリ(湿潤)から6.0~6.8%の収率で白色の寒天を分離した.本寒天の全糖,ウロン酸,窒素,灰分,硫酸,および水分含量は,各々88.4,1.2,0.5,3.6,1.4,および6.1%であった. 本寒天を酸加水分解して,ペーパーおよび液体クロマトグラフィーにより,D-ガラクトースとアンヒドロ-L-ガラクトースを同定した. 本寒天水溶液(0.1%)の旋光度は,60℃ で-0.019。を有し,温度の低下に伴ってわずかに減少した.また,本寒天の赤外吸収スペクトルは広い波数領域で標品のアガロースと良く一致した. 本寒天は,0.2%で室温で透明なゲルを形成し,低温側では0.15%でゲルを形成した.

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© 日本応用糖質科学会
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