地中熱利用システムの導入コスト削減を目指し,浅層地下水を熱源とする地中熱交換ユニットを開発した。開発した地中熱交換ユニットは,透水性のよいフレコンバッグ内にシート型熱交換器をらせん状に配置し,隙間を透水性の高い砂利で充填したシステムである。これらを用いて室内水路実験を行った結果,水路流速および熱媒流量と熱交換量に相関が認められた。また,実機を用いた実証試験にて,重機による掘削によりGL-3 mまでの深度に設置が可能であるとともに,冷房利用時のユニット1器当りの日平均熱交換量は3.1 kW(標準偏差0.8 kW)が期待できることが把握された。このため,開発した熱交換ユニットを効率よく設置することで,これまで熱交換器設置に要した導入コストの大幅な削減が期待できる可能性がある。さらに,実証試験にて把握した重機による掘削限界と作成した地下水面等高線を用いて,当該ユニットの導入可能エリアの抽出を行った。その結果,当該ユニットは地下水面が地下浅部に位置する扇端域にて導入が可能であることが把握された。