地下水学会誌
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論説
水循環基本法改正の立法過程と意義
宮﨑 淳
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2022 年 64 巻 1 号 p. 49-89

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抄録

水循環基本法の一部を改正する法律は,地下水の適正な保全及び利用に関する施策が水循環に関する施策に含まれることを明記するとともに,地下水の適正な保全及び利用を図るために必要な措置を講ずるよう努める規定を追加するものである。法改正には,3つの意義が見出せる。第一に,地下水に関する施策について同法に明示することによって,地下水マネジメントの法的根拠を明らかにした点である。第二に,国とともに地方公共団体に対しても必要な措置を講ずる努力義務を課すことにより,地下水マネジメントの各地方公共団体への展開を基礎づけた点である。第三に,ガバナンスの基盤形成を視野に入れた地下水マネジメントの要点を示したところである。

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© 2022 公益社団法人 日本地下水学会
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