老年看護学
Online ISSN : 2432-0811
Print ISSN : 1346-9665
原著
要介護高齢者の睡眠状態と睡眠の季節差
北陸地方の特別養護老人ホームにおける長期追跡調査から
笠井 恭子小林 宏光川島 和代
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 21 巻 1 号 p. 19-27

詳細
抄録

 マット型睡眠計を特別養護老人ホームに設置し,要介護高齢者の睡眠状態を1年間にわたって記録した.分析対象者は1年間継続してデータ収集ができた15人であった.平均年齢は85.4±8.6歳,性別は男性4人,女性11人であった.平均入所期間は4年0か月であった.要介護度は「1」が3人,「2」は8人,「3」は4人であった.

 1年間を通した平均では,入眠時刻は19時19分,起床時刻は6時23分,睡眠時間は11時間5分であり,夕食後すぐに就寝する例が多くみられた.浅睡眠率は66%,深睡眠率は4%,レム睡眠率は17%であった.季節差について分析したところ,冬季は夏季と比較して,入眠時刻が早く起床時刻は遅く睡眠時間が長かった.ただし,冬季は中途覚醒時間が多くレム睡眠が少なかったことから,睡眠時間は長いものの睡眠の質は低いと考えられる.以上から,夕食後の過ごし方の工夫や冬季における太陽光の取り込みおよび寝床内気候を整えるケアの必要性が示唆された.

著者関連情報
© 2016 一般社団法人日本老年看護学会 掲載内容の無断転載を禁じます
前の記事 次の記事
feedback
Top