日本在宅医療連合学会誌
Online ISSN : 2435-4007
原著
A訪問看護ステーションにおける緊急訪問看護の実態 ~ 3 か月 600 件の緊急訪問看護実績から~
田中 智之若松 冬美柏木 公一
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2022 年 3 巻 1 号 p. 18-26

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抄録

大規模訪問看護ステーションにおける緊急訪問に関する調査を行い,その特徴を分析した.2020 年 5 月 27 日~ 9 月 1 日にA訪問看護ステーションでの緊急訪問は 236 名 627 件あった.夜間・早朝帯は 181 件(28.9%),深夜帯は 140 件(22.3%)であり,依頼内容は身体症状(71.6%)が最も多かったが,主疾患が悪性新生物とその他では内容や時間帯が異なっていた.緊急訪問の転帰は,往診と救急搬送は各 4 件(0.6%)であった.大規模化により,緊急訪問体制の維持が可能な勤務体制を構築できることや,訪問看護の介入が在宅診療医の負担軽減,地域の救急医療の適正利用に繋がる可能性が示唆された.

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© 2022 一般社団法人日本在宅医療連合学会
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