2022 年 3 巻 1 号 p. 44-51
目的:筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の多くは在宅ケアを主としており,コミュニケーション支援は重要な役割のひとつである.在宅生活を送る ALS 患者を対象にコミュニケーシ ョンの実態を調査した.
方法:対象は ALS 患者 8 名とした.記録をもとに,身体機能,精神機能等の基礎調査を行った.次に,コミュニケーション手段の利用状況について ALS 患者へのインタビュー調査を行った.
結論:意思伝達装置の使用により精神状態の改善が認められた.しかし,対話相手による円滑さの違いや入力装置の操作に難渋していた.
考察:適切なコミュニケーション手段の確保により,ALS 患者の社会的交流やコミュニケーション機会の維持につなげることが望まれる.